mclean-chanceの「Love Cry」

はてなダイアリーで長年書いてきたブログを移籍させました。生暖かく見守りくださいませ。

夜学バーbratまでの道順の解説です!

えー、夜学バーbratの場所がわかりづらい。という意見をいただきました(笑)。

 

実は私も最初はちょっと見つけにくかったです。

 

飲屋街にありまして、ビルが比較的密集してます。

 

そこに入り込むと番地もよくわかりませんし、意外とのっぺらぼうなので、わかりにくいですね。

 

私もこれでたどり着くのに時間かかってしまいました。

 

ですので、JR御徒町駅から着実に到着できる安全ルートを写真付きでご案内します!

 

①JR御徒町駅北口を出ます。

 

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②「地下鉄上野広小路駅」に進みます。左折ですね。

 

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③春日通りをしばらく直進します。

中央通りとの交差点も超えます。

道路は右側の歩道を歩いてください。

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④右手に寄せを見ながら直進です!

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⑤この奥にビビンバ屋さんが見えてきますので、右折します。

 

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⑥右折すると業務スーパーが見えます。

 

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⑦直進して、「永谷」と見えるのが(夜学バーbratの入っているビルです!

 

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4/4、お待ちしております!

 

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ジェラルド・ウィルソンのすばらしき世界!

Gerald Wilson『New York, New Sound』(Mack Avenue)

 


Personnel;

Clark Terry(flh, tp 2,6),

Jon Faddis(tp 1,2,5,6,8,9 &10),

Frank Greene(tp 3,4 & 7),

Jimmy Owens, Eddie Henderson,

Sean Jones(tp),

Benny Powell, Luis Bonilla,

Dennis Wilson, Douglas Purviance(tb),

Jesse Davis(as), Jerry Dodgion(as, fl),

Jimmy Heath(ts), Frank Wess(ts, fl),

Jay Branford(bs),

Kenny Barron(p 1,2,5,6,8,9 & 10),

Renee Rosnes(p 3,4 & 7),

Anthony Wilson(g),

Oscar Castro-Neves(g 8),

Larry Ridley(b 1,4,6,8 & 10),

Trey Henry(b 5, 7 & 9),

Bob Cranshaw(2,3 & 6),

Lewis Nash(drms 1,5,6,8,9 & 10),

Stix Hooper(drms 2,3,4 & 7),

Lenny Castro(perc 4 & 8)


Gerald Wilson(arr, cond)

 

Recorded at Clinton Recording Studios, New York, NY in February 2003

 

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プロフェッサーと呼ぶにふさわしい風貌の

ジェラルド・ウィルソンは1940年代から、亡くなる2013年までの長期にわたって、主にビックバンドのリーダー、トランペッター、アレンジャー、コンポーザーとして活躍(エリントン、ベイシーのアレンジも行った事があります)、教育活動にもとても熱心なジャズメンでしたが、日米での評価はかなり開きのある人のような気がします。

 

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大作志向のカマシ・ワシントンは、ジェラルド・ウィルソンの生徒でした。

 


西海岸を中心にほぼ、ビックバンドを中心とした活動を生涯にわたって行なっていたというキャリアは、とかく、スモールコンボを中心に聴いてきた日本のジャズファンは彼の活動を敬遠しがちですが、実は現在のジャズは大編成のものがとても多く、マリア・シュナイダーや狭間美帆のようなコンポーザー/コンダクターは言うまでもなく、超絶技巧集団のスナーキー・パピーやマルチ・インストゥルメンタリストのジャコブ・コリアー、日本の菊地成孔が主催するDC/PRGやぺぺ・トルメント・アスカラールなどなど、枚挙にいとまがないほど、大編成の優れたジャズのアンサンブルが多いです。


ですので、もはや、ジャズといえば、スモール・コンボでというのは、むしろ、現在ではオールド・スクールな発想でありましょう。

 

時代の趨勢というものに頓着しないで、自身のサウンドを追求し続けていたジェラルド・ウィルソンは、一時期はかなり活動が停滞していたと思いますが(ビックバンドは維持するのにお金がかかります)、地道な教育活動と弟子たちが有名なジャズメンに成長していった事もあってか、2000年代になって再評価が高まり、マックアヴェニューからコンスタントにアルバムが出るようになりました。

 

本作はそのような作品の一つです。

 

参加メンバーには、往年のジャズメンの名前が結構いるのが嬉しいですね。

 

ジミー・ヒース、ボブ・クランショウ、ジョン・ファディス、ジェリー・ダジオン、そして、クラーク・テリー

 

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クラーク・テリーもまたビックバンドを率いていた事があります。

 


クラーク・テリーは1950年代に、短期間ですが、デューク・エリントンのオーケストラに在籍しておりました。


1918年生まれのジェラルド・ウィルソンは録音当時、85歳の高齢ですが、ビックバンドはむしろ若々しく、演奏にはどこにも力みがなく、常に余裕を持って楽器が鳴っています。


特に新しい事はしていないし、びっくりするような所はないんですけども、塩梅の絶妙さがやはり長年ビックバンドやっている人の年季としか言いようがないんですが、オーケストラの音一つひとつがホントに自然に染み渡るんですよね。

 

個人的には、「Blues for The Count」の後半のアンサンブルの気持ちよさが絶品ですね。

 

また、派手さはありませんが、「Equinox」のレネイ・ロスネスのソロが素晴らしいですし、ギターソロをフィーチャーした「Teri」の都会の哀愁が見事です。


こういう芸当はやはり、若い人にはできない、ベテランならではのものであって、長年の経験の蓄積からしか、サウンドというものは出来ないという事がよく分かります。


クラシックでも名指揮者と呼ばれる人々のいい仕事はある程度の年齢を過ぎてからがほとんどです。


早熟の天才たちの熾烈な技の競い合いがかつてのジャズでしたけども、それとは相反する事を積み上げてきた事が現在のジャズのアンサンブル重視、サウンド志向を貫いたジェラルド・ウィルソンの晩年の境地を是非お楽しみください。

 

 

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エリントンすごいぜ! vol.8です!

エリントンすごいぜ! vol.8 キャピトル時代を中心に 後編

 

菊地成孔を聴く」が終わりましたら、もう来月がエリントンです!

 

前回に続きまして、キャピトル時代のエリントンの音源を聴いていきます!

 

この時代にコロンビア時代の快進撃は用意されていた事がよくわかりますよ!

 

引き続き、ウィルス対策は継続いたしますので、よろしくお願いします!

 

場所: 夜学バーbrat(台東区上野2-4-3 池之端すきやビル3F)

→JR御徒町駅から春日通りを広小路演芸場方面に向かいまして、業務用スーパーの見える道に右折していただくと行きやすいです!

 

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このカンバンがビルの目印です!

 

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コレが入り口です!開店時は空いてますよ!

 

日時:2020.4.4(土)open 13:30 start 14:00-16:30

 

料金:800+2drinks(おやつ持ち込み可)

 

アルコール消毒はお店にございます。ご利用下さい。

マスクは希望者に差し上げますので、お声かけ下さい。

休憩時間中は換気を行います。

 

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菊地成孔を聴く vol.2のセットリストです!

菊地成孔を聴く vol.2@夜学バーbrat 2020.3.8

 

セットリストはこちらです!

 

1)Revolutionary Enka 2001(大友良英)

2)プレイガールBGM(山下毅雄)

3)七人の刑事 PLOT-2(山下毅雄)

4)Flutter(大友良英)

5)Orange was The Color of Her Dress, Then Blue
Silk(CharlesMingus)~Tails Out(大友良英)

6)Poly Gravity(坪口昌恭)

7)RAKIKINDU(坪口昌恭)

8)Aliens 8 Views(坪口昌恭)

9)Predator(WayneShorter)

10)Triumphant Junction(GrandFinale)(大友良英)

参考音源

1),10)Ground Zero『革命京劇 Ver.1.28』(ReR)

2),3)大友良英山下毅雄を斬る』(P-Vine)

4)Otomo Yoshihide’s New Jazz Quintet『LIVE』(DIW)

5)同『Tails Out』(DIW)

6)Tokyo Zawinul Bach『Cool Cluster』(ewe)

7)同『Vogue Africa』(ewe)

8)同『a8v on the Earth』ewe)

9)同『Sweet Meatllic』(ewe)

 

次回は9月の予定です。

DCPRGを予定してます。お楽しみに!

 

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菊地成孔を聴くについてのご連絡です!

3/8に開催予定の「菊地成孔を聴くvol.2」ですが、小規模な場所ですので、延期せずに行いたく思います。

 

お店には、アルコール消毒が用意あるとの事ですので、ご来店の際にはご利用ください。

 

私も、花粉症もありますので、マスクを着用させていただきます。

 

花粉症の症状がノドに出ると、空咳が出る場合があります。

 

あまりにひどい時には、処方薬で対応いたします。

 

健康に充分お気をつけてご参加ください。

 

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CD3枚組の超大作でございます!

Kamasi Washington『The Epic』

 

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風貌が『マグマ大使』のゴアに似ている(わからない人はググってね)、カマシ・ワシントン。

 

 

 

えー、膨大なパースナルは一切省略(笑)。


ネットで調べてください。


いやはや、大変でした(笑)。


CD3枚組(笑)!


しかも、どれもこれも演奏の密度がハンパではなく、聴くの大変ですよ!!


この並々ならぬガチ感は、やっぱり、ある人の事を思い出さざるを得ませんよね。


ジョン・コルトレインです。


必ずしも、彼の音楽そのものを全編にわたってやっているのではありませんが、カマシのテナー真面目ぶり、本気ぶりは、やはり、ジャズ界きっての大真面目な人であった、コルトレインを思い起こさざるを得ません。

 

かなり大掛かりな基本編成に、ストリングスがついて、更にコーラス隊までつくような巨大な編成の曲は、正直、私には、ついていけませんでした。

 

なぜ、あそこまで音で埋め尽くさなくてはいけないのか(基本、カマシは音を埋め尽くすような音作りを好んでいるようです)、私には余りよくわからないんです。

 

後期ロマン派の巨大な編成の交響曲は、昔とても好きだったのですが、そういうものとも違うので、どう捉えたらいいのかよくわかりませんので、コメントできません。


私がコレはイイぞ。と、すぐに反応できたのは、3枚目ですね。


コレは、前述の大音響が押し寄せて来ないのと、多分、カマシのジャズメンとしてのホンネはココに溜め込まれているよね。ということがわかったからです。


よって、この文章は、主に、3枚目の演奏についての考察となりますが、結論から言えば、この3枚目だけでも、この作品を聴く意義は十二分にあり、全く損はないのだ。という事なんです。


よく、グラスパーたちと彼を一緒くたに語る言説があるようですが、カマシとグラスパーは、ジャズに対する考え方が明らかに違いますね。


グラスパーは、ヒップホップとジャズを融合させるためには、アドリブ・ソロも切り捨てますが、カマシは、テナー奏者という事もあるのでしょう、基本は、熱血ソロ吹きまくりで、彼が融合を試みているソウルやゴスペルであり、リズムは、60年代のポリリズミックなアクースティック・ジャズを基調としています。


コルトレインと違うのは、蕩尽するようなすさまじいソロを時にカマシは取りますが、彼は常にアルバムとしてのコンセプトや楽曲のサウンドを、時には疑問を感じるものの、彼なりの考えをキチンと貫いている事ですね。


コルトレインは、やはり、昔からのジャズメンですから、最期までプレイで何とかしようとしているんですね。


3枚目の一曲目は、なんと、アフロビートです。


とはいえ、フェラ・クティや息子たちがやっているまんまではなく、どちらかというと、アフロビート風味のインスト曲なのですが、コレがなかなかよいです。


三曲目は、なんと、ドビュッシーピアノ曲『ベルガマスク組曲』から一番有名な「月の光」をソウルフルに仕立てたインストで、これまたカマシのアレンジの才能を感じる、素晴らしいインスト。


そして、男女のヴォーカルが、公民権運動のカリスマ的な指導者であった、マルカムXを讃える、「マルカムのテーマ」。


しかし、本作の締めくくりである、「ザ・メッセジ」こそが、カマシのホンネでしょう。


全編にわたってポリリズムを駆使した、ややパンキッシュに爆走するようなリズムを受けた、カマシのテナーは、まさにコルトレインが乗り移ったように一心不乱に吹きまくります。


やっぱり、ジャズが好きなものには、コレはたまらないものがありますね。


ある意味、この尋常ならざるテンションまで持っていくための儀式とて、これだけ長いアルバムになってしまったのではないのか?とすら思えます。


しかし、コルトレインは、晩年には、いきなり60分ノンストップみたいな、とんでもない演奏をライヴでホントにやっていた事と比べてしまうと、どうなのだろうか?と、思うところはありますが、コルトレインは明らかにこういう演奏で寿命を縮めていたとしか思えませんから、カマシのやり方は、ある意味、真っ当な人間のあり方なのかもしれません。


とにかく、この「ザ・メッセジ」という、タイトルも気合が入りまくった曲を聴くだけでも、本作を聴く意義はありますから、とにかく、いっぺん、この振り切れた演奏を聴いてみてください。



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本場を超える(?)、ガッツのあるB級バップアルバムの隠れ傑作です!

Réne Thomas, Jacques Pelzer『TPL(Thomas Pelzer Ltd)』(Vogel)

 


personnel;

Jacques Pelzer(as, fl,ss),

Réne Thomas(g),

Rein de Graaff(p),

Henk Haverhoek(b),

Jean Linzman(el-b), only B1

Han Benink(drms)

 


recorded at Reward Studios, Schelle, February 26, 1974

 

 

 

ベルギー出身の、どちらかというとB級なジャズメンの2人、ルネ・トーマとジャック・ペルゼルの双頭クインテット(B面1曲目はピアノが抜けてカルテット、2曲目は、サックス、ギター、ベイスの変則トリオ演奏です)の隠れた名作です。


まずもって特筆すべきは、ルネ・トーマのアメリカ人顔負けのガッツのあるギターですね。

 

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ジャケット裏に写っている、ルネ・トーマ。

 


ジャズギターは、彼の世代までは単にアンプで音を増幅しただけのクリアなトーンのエレキギターを弾いてますので、ロックギターみたいな歪みなどは全くないので、そういう意味でのガッツはありませんが、トーマの弦を弾く力の凄さがモロに伝わってくるような凄さなんですよ。


まあ、とても地味な世界ではあるのですのが、コレは、いろんなジャズギターと聴き比べてみると一聴瞭然でして、一音一音がものすごくクッキリとしていて、大きいです。


アメリカの本場でもコレだけの音が出ているバップギター弾ける人ってそうはいないと思いますね。


そんなに小技が効いている感じではなく、むしろ、ぶっきらぼうな弾き方なんですけども、そこも含めてすごく魅力的なんですよね。


外国人が本場の人よりも本場っぽい事って時折ありますけども、トーマのギターの音にはそういう力強さがあります。


そして、同じベルギーのジャック・ペルゼルのアルトですよ。

 

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死神チェット・ベイカーと共演するジャック・ペルゼル。

 


この人は何か技術的に問題があるのか、音程が不安定で、トーンがアンマリ長続きしないような吹き方なんですよ。


あと、せっつくような独特のフレージング。


現在のサキソフォンの吹き方から考えたら相当に問題があると思いますけども、そこがなんともたまらないんです。


技術的な稚拙さが、彼独特の魅力になっているんです。

 

というか、それが表現になっているんですね。


フルートは比較的普通に吹いているんですけど(フルートはちゃんとした技術で吹かないとそもそも音が鳴りませんので)、アルトのどこかアナーキーな魅力は、ジャッキー・マクリーンとかティナ・ブルックスのようなB級バップの味わいがあり、好きになるとトコトンじゃぶりつきたくなる旨味があります。


ドラムに、ICPオーケストラのドラマーとして、大変有名なハン・ベニンクがいるのも面白いですね。


ココでは、先輩たちを立てて、普通のジャズドラマーに徹しています。


モダンジャズは信じがたいほどの超人、天才がゴロゴロいたわけですけども、ここでのトーマやペルゼルのような、決して、華々しい脚光を浴びたわけではないのですけども、ディープなジャズファンには決して忘れる事のできない味わいで勝負していた無数のジャズメンがおりまして、こういうミュージシャンが好きになってしまうと、ジャズからはなかなか離れられなくなってしまいますね。


残念ながら、レコードはベルギーのマイナーレーベルから出たっきりで再発された形跡はなく、CD化もされていません。


オリジナル盤を丹念に探すしか、聴く術が今のところないのが実情です。。

 

このレコードを持っているジャズ喫茶へ行ってみるのもいいかもしれません。

 

アメリカのジャズをある程度探求し尽くした人には、是非オススメいたします。

 

ルネ・トーマは仕事先のバルセロナで心臓発作のため、急死してしまい、コレは彼の最晩年の録音となりました。

 

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