Carly Simon『Moonlight Serenade』(Colombia)
Personnel;
各人Wikipediaを見るように(笑)
Recorded at Fox Force Five, Hollywood, (Trucks) and The Cutting Room, New York(vocals), and Westlake Recorders, Hollywood, (strings), Reagan’s Garage, Los Angeles(all other recording), 2004-2005
カーリー・サイモンが2005年に3度目のジャズアルバム(『Film Noir』はジャズアルバムとカウントしてません。あくまでもジャズを語っているという事で他意はございません!。あしからず!)を出した事は日本ではさほど話題にもならなかったように記憶しますが、アメリカ本国ではなんと最高位が第7いという、彼女にとっても久々の大ヒットアルバムとなりました。
第一作目の『Torch』から20年以上の年月を経てまたしてもジャズヴォーカルな挑戦するというのは、相当な根性ですよね。
何しろ、ジャズというものが売れないわけですし、ヴォーカルというのは、ホントに好きな人でないと手を出す世界ではないです。
そして、出すたびに、ヴォーカリストとしての深みがますます増していくのが驚きですね。
表面上は特にスタイルが変わった様子はなく、年齢から音域が多少下がりましたが、それはマイナスには全くなっていないどころか、むしろ、歌に深みを与えています。
ここまで、見事にジャズのスタンダード(今回はカーリーの自作曲はありません)を歌い上げて仕舞えば、もはや、彼女はジャスヴォーカリストと呼んでも一向に差し支えないでしょう。
それにしてもとてつもない精進だと思います。
しかし、そういう大変な努力など微塵に見せず、淡々と歌い上げるところが実に素晴らしいです。
別に泣ける歌を歌っているわけでもないのに妙に涙腺が緩んでしまいました。
もうどこかいいとか悪いとかそういう事を述べる気になりませんが、個人的にには、「Alone Together」が一番気に入りました。
近年、あまりアルバムが出ていないようですけども、やはり、第四作目を聴いてみたくなるのは、欲張りというものでしょうか。